防水工事の魅力とは?

株式会社ミウラ工業では、主に建物の防水工事、現場の施工管理の仕事を行っていますが、今回は防水工事の仕事の魅力をお届けします。


防水業の魅力について

建物の長寿命化が重視される現代社会において、「防水工事」はますますその重要性を増しています。目立たない仕事であるにもかかわらず、防水は建物の安全性・快適性を支える不可欠な存在です。本稿では、防水業の魅力を以下の観点からご紹介します。


1. 建物を守る「縁の下の力持ち」

防水工事は、建物の屋上やバルコニー、外壁、地下室などに水が浸入するのを防ぐために行われる施工です。水の侵入は建物の構造材を腐食させ、内部のカビ発生を引き起こし、結果として建物の寿命を著しく縮めてしまいます。つまり、防水工事は「見えないところ」で建物全体を守る、非常に責任感のある仕事です。


このような役割を担うことは、防水職人にとって大きなやりがいとなります。目立ちはしなくても、自分が手がけた建物が何十年にもわたって風雨に耐える姿を見たとき、確かな誇りを感じられるでしょう。


2. 専門性の高い技術職

防水工事には多様な施工方法があります。アスファルト防水、ウレタン防水、シート防水、FRP防水など、それぞれの工法には特有の技術が必要です。また、現場によって求められる工法が異なるため、現場ごとの状況判断力や応用力も問われます。


こうした専門技術は一朝一夕で身につくものではありませんが、習得すれば他には代えがたい価値を持ちます。国家資格である「防水施工技能士」などの資格を取得することで、自身のスキルを社会的に証明でき、独立開業やキャリアアップの道も開けます。


3. 景気に左右されにくい安定職

防水業は、建設業界の中でも安定性が高い分野のひとつです。新築建物における施工に加えて、既存建物のメンテナンスや修繕需要が絶えず存在するため、景気の波に左右されにくいという特徴があります。


特に近年では、既存ストックを長く使う「リフォーム」「リノベーション」市場が拡大しており、防水工事の需要も年々増加傾向にあります。高齢化が進む中で、公共施設やマンションの大規模修繕など、老朽化した建物に対する防水ニーズはますます重要視されるでしょう。


4. 体を使って働く「職人の世界」

防水業は現場作業が中心で、日々の業務は体を動かすことが多いです。そのため、デスクワークが苦手な人や、体を動かすことが好きな人にとっては、非常に相性の良い職業です。


また、夏の暑さや冬の寒さといった自然環境と向き合いながら作業をすることは決して楽なことではありませんが、その分だけ達成感も大きいものです。身体的なきつさがある一方で、健康的な体作りや規則正しい生活リズムが保てるという利点もあります。


5. チームワークと責任感が育まれる

防水工事は、複数人で行うことがほとんどです。作業工程のスムーズな進行には、職人同士の密な連携が欠かせません。そのため、現場では自然とチームワークやコミュニケーション能力が育まれます。


また、防水施工は失敗が許されない工程でもあります。わずかな施工ミスが雨漏りを引き起こし、施主や住民の生活に大きな影響を与えてしまうからです。このような背景から、職人一人ひとりが高い責任感を持って仕事に取り組む必要があります。


責任感と連携力は、社会のあらゆる分野で役立つスキルでもあります。防水業を通じて身につくこれらの資質は、職人としての成長にとどまらず、人間力を高める貴重な財産となるでしょう。


6. 独立・開業のチャンスがある

一定の経験を積み、技術と信頼を得た職人は、自ら防水工事会社を立ち上げたり、個人事業主として独立することも可能です。実際に、防水業界には独立開業を果たした元職人が多く存在します。


建設業界の中でも、防水業は比較的小規模でも業務が成立しやすく、独立しやすい業種のひとつです。起業後は自分の裁量で仕事を進めることができ、顧客との直接取引を通じて収入面でも大きな可能性が広がります。


7. 女性や若者にも開かれた業界

近年、防水業界でも女性職人や若手の参入が増えています。力仕事のイメージが強い業界ではありますが、実際には丁寧さや集中力、細かい作業が求められる場面も多く、女性や若者にも活躍の場があります。


また、業界全体として人材不足が課題となっているため、未経験者を歓迎する企業が多く、ゼロから技術を学びたい人にとっては大きなチャンスです。先輩職人からの指導を受けながら、段階的にスキルを習得していける環境が整っています。


8. 一生モノの技術が身につく

防水技術は一度身につければ一生使える「手に職」です。年齢を重ねても、経験と技術力が評価される業界であり、定年を過ぎても嘱託や顧問として活躍している人も少なくありません。


また、AIや機械に置き換えにくい職種であるため、自動化の波にも比較的影響を受けにくいのも魅力の一つです。時代が変わっても、技術を持つ職人の価値は変わらない――それが防水業の強みです。


おわりに

防水業は、表立って評価されることが少ない職種かもしれません。しかし、その実態は「建物の命を守る」非常に重要な仕事であり、そこには職人としての誇りや確かな技術が詰まっています。体力的な厳しさもありますが、それ以上に得られるものが多く、安定性・やりがい・将来性を兼ね備えた職業です。